kindle自費出版やってみた!印税収入・必要な準備や手順・注意点などを解説
「kindle自費出版ってどうやってやるの?」
「実際、どれくらい印税収入が入るの?」
kindle自費出版を検討しているけれど、分からないことが多くて困っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで本記事では、以下の内容を紹介しています。
- 自著2冊を出版した感想
- 実際にかかった費用
- 実際の印税収入
- 必要な準備と手順
- 売れない理由と対策
- 自著出版のメリット・デメリット
- 自著出版の注意点
kindle自費出版をする前に知っておきたい情報を詳しく説明しています。
疑問点を解決して、出版に進みたい方はぜひご覧ください。
【kindle自費出版やってみた】自著2冊の感想
2024年1月・2月に自著を連続出版してみました。
どちらも実体験を元にした内容ですが、1冊目は「ノウハウ本」2冊目は「自伝本」と少しテイストを変えて出版しています。
それぞれ出版した感想を紹介します。
ノウハウ本
2024年1月31日に出版した1冊目の自著。
体質的に疲れやすい筆者が「在宅ワークで月10万円を稼いだ話」を具体的に執筆した内容になっています。
筆者はwebライターで在宅ワークをしているため、原稿自体は1週間ほどで完成しました。
書くことに普段から慣れていて、原稿の素材(ネタ)が自分の中にあるため、スラスラと執筆できました。
しかし、原稿は早く完成したのですが、その後のKDP登録・出版手続きに少し手間取ったのを覚えています。
自伝本
2024年2月28日に出版した2冊目の自著。
過去に起こった辛い経験からメンタルが回復するまでの体験談をストーリー形式で執筆した内容となっています。
1冊目同様に原稿は1週間ほどで完成しました。
また、1冊目でやり方が分かっていたため、出版までスムーズに対応できました。
kindle出版は、1冊出版してしまえばグッと2冊目以降のハードルは下がると思います。
kindle自費出版でかかった費用
kindle出版はすべて自分で対応できれば、0円で出版できます。
筆者の場合、イラストが描けない、こだわりがあった点から以下の費用がかかりました。
- 1冊目:表紙イラスト3000円・章扉300円・E-PUB化5000円
- 2冊目:表紙イラスト3000円・挿絵3000円・E-PUB化5000円
1冊目8300円、2冊目1万1000円の費用がかかりました。
2冊目は、書籍内に挿絵も入れたかったため、少し費用が高くなりました。
筆者の場合、イラストは知り合いのデザイナーさんに依頼しましたが、ココナラなどでも外注できます。
また、書籍のレイアウトにこだわりたい場合はE-PUB化がおすすめです。
どうしても章扉を入れたかったため、外注しました。
【実際の章扉】
E-PUB(イーパブ)化はココナラに依頼しました。
E-PUB化も外注せずに自分でやることもできますが、慣れていないと時間がかかってしまいます。
どの程度の状態で出版したいか、理想の状態に応じて費用をかけるとよいでしょう。
kindle自費出版の印税収入結果
印税収入の公表はkindleダイレクト・パブリッシングの利用規約「機密保持」に該当する可能性があるため、少しぼかして紹介します。
印税収入は、以下の方法で得ることができます。
- 書籍が購入される
- kindle Unlimitedで読まれる
書籍の販売価格の35%または、70%の印税を受け取ることができます。
35%、70%のどちらの割合で印税収入を受け取るかは、販売する前に設定します。
筆者は70%で販売しました。
kindle Unlimitedで読まれた本の印税は、読まれたページ数×約0.4~0.5円です。(※ページ単価は毎月変動します)
読者が初めて読んだページ数のみがロイヤリティの対象になります。
ここでは、3月末の2冊合計の印税を紹介します。(画像では3冊と表示されていますが、2冊の合計です)
1冊目を1月31日、2冊目を2月28日に出版しているため、2か月間の2冊合計の印税収入です。
2冊ともに、それぞれ80ページほどの文量でした。(1万5000文字~2万文字ほど)
周りの出版仲間にも聞いてみましたが、だいたい筆者ぐらいの印税収入の人が多い印象でした。
印税でガッツリ稼ぐというよりも、自分を知ってもらう名刺代わりにしたり、事業の魅力を伝えたりする目的で出版するとよいでしょう。
kindle自費出版で必要な準備と手順
kindleで自費出版をする前に、必要な準備と手順を確認しておきましょう。
事前に必要な準備
kindle出版は、執筆のためのパソコンが1台あればすぐに始められます。
その他に必要な準備は以下のとおりです。
- 縦書き・横書きにするか決めておく
- 表紙イラストを外注する場合、参考画像を用意しておく
- Amazonアカウント
まず、書籍を縦書きにするか、横書きにするか決めておくとよいでしょう。
筆者は縦書きをおすすめしています。
多くの書籍は縦書きで書かれています。
そのため、縦書きで書籍を読むことに慣れている人が多く、違和感なく読んでもらえるでしょう。
また、横書きよりも縦書きのほうが「じっくり」読んでもらえる傾向にあるといわれています。
縦書きで執筆する場合は、Wordを使用して出版することもできますが、E-PUB化をおすすめします。
kindleは英語の横書きを前提に作られたサービスのため、出版後に原稿が型崩れすることがあるからです。
次に表紙イラストを外注する場合ですが、イラストレーターさんがイメージしやすいようにいくつか参考画像を用意しておくとよいでしょう。
テキストのみのやりとりの場合、こちらの意図が伝わりにくい場合があります。
何度も修正を依頼していると、時間がかかってしまいます。
出版されているkindle本の中で、イメージに近い表紙を集めておくとよいでしょう。
そして、kindle出版をするためには、最初にKDP(キンドル パブリッシング)への登録が必要です。
KDPに登録するときにAmazonアカウントでのログインが必要になるため、用意しておきましょう。
出版までの手順
出版までの主な手順は以下のとおりです。
- 本のコンセプトを決める
- 骨子を作成する
- 執筆
- 編集・校正
- 表紙イラストの作成
- 原稿をE-PUB化(Wordでも入稿可)
- KDP登録
- 出版手続き
kindleの出版方法について更に詳しく知りたい方は【kindle出版方法】初めてでもできる!かんたん9ステップをご覧ください。
書籍を執筆するうえで、特に重要な作業は「コンセプト」と「骨子」の作成です。
コンセプトは「どんな読者」に「何を伝えて」「どうなってほしいか」を決めます。
また、伝えたいことが需要のあるジャンルであるかもリサーチしておくとよいでしょう。
骨子は書籍の「もくじ」部分になるため、書籍の内容がぶれないように先に作成しておく必要があります。
どちらも書籍の土台になる部分のため、時間をかけて作成することをおすすめします。
とはいえ、普段から文章を書く機会がない方にとって、難しい作業です。
最初の面倒な部分だけ、出版代行サービスに依頼することもできます。
出版代行サービスについて詳しく知りたい方は「電子書籍(kindle)出版代行はどこがいい?選び方・費用相場・出版までの流れなどを解説」をご覧ください。
kindle自費出版で売れない理由とその対策
「無事に出版はしたけど、1冊も売れない……」というケースがあります。
その原因の多くは、最初に1冊購入しなかったために「カテゴリーに反映されない」状態が続くからです。
カテゴリーは出版前に3つ登録できるようになっています。
しかし、せっかくカテゴリーに登録しても、購入されなければランキングにも反映されません。
そのため、審査が通ったらまずは自分で1冊購入しましょう。
購入することで書籍がカテゴリーに反映されるため、ランキング順位もつくようになります。
また、ランキング順位がついたらSNS上などで 告知をするとよいでしょう。
まずは出版したことを知ってもらう活動が重要です。
友人や知人に「出版報告」するのもよいでしょう。
友人や知人なら、すでにあなたのことを知っているため、興味をもって購入してくれる可能性が高くなります。
また、場合によっては書籍の宣伝もしてくれるでしょう。
まずは、近しい人に応援してもらい、新着ランキング上位を目指すことをおすすめします。
新着ランキングは、選んだカテゴリー次第で上位を狙いやすいです。
上位を獲得することで「売れている書籍」とAmazonユーザーに認識され、さらに購入につなげることができます。
また、電子書籍と同時にペーパーバックも販売できると売上アップにつながりやすいです。
ペーパーバックは、電子書籍を紙の本にしたものをいいます。
ペーパーバックについて更に詳しく知りたい方は【実際の見本あり】kindleペーパーバックを出版して売上をアップしようの記事を参考にしてください。
kindle自費出版のメリット・デメリット
ここでは、自費出版をやってみたメリット・デメリットについてそれぞれ説明します。
メリット
自費出版は「自分で事業をしている方」にとって、多くのメリットを得られます。
- 交流会などで話のネタになる
- 事業を知ってもらえる
- 商品・サービスの魅力を伝えられる
- 自分や自社を知ってもらうことで顧客からの信頼性が高まる
- 集客効果を得られる
書籍を出版している人はそれほど多くありません。
珍しく新鮮な話題になるため、話が広がりやすく、ネタのひとつになるでしょう。
また、電子書籍は1万5000文字〜2万文字で出版されることが多いため、事業・個人を知ってもらう名刺代わりにもなります。(原稿用紙37枚~50枚ほど)
これだけの情報を自社サイトや広告では伝えきれません。
書籍を通して、あなたの想いや商品・サービスの魅力を丁寧に伝えることで、顧客の信頼性も高まるでしょう。
また、書籍に自社サイトや公式LINEを載せることで、集客にもつなげられます。
デメリット
自費出版のデメリットは、以下のとおりです。
- 出版までに時間がかかる
- 副業として稼ぐには向かない
日頃から文章を書き慣れていない人が「分かりやすく伝える文章」を執筆するのは大変なものです。
また、普段の生活をしながらの執筆活動はとても時間がかかります。
途中で挫折してしまう可能性もあるでしょう。
そして、kindle自費出版は副業にはあまり向いていません。
出版まで時間がかかる割には、得られる印税収入が多くないからです。
副業で月数万円の印税収入を得たいのであれば、立て続けに何冊も出版し続ける必要があります。
まれに、最初の1冊目がヒットすることもありますが、確率は低いでしょう。
別の副業をしていて、自己ブランディングや宣伝のために出版するのであればおすすめします。
kindle自費出版の注意点
kindle自費出版をする場合、出版までの工程をガイドラインに沿ってすべて自分で行う必要があります。
ここでは、よくある注意点を説明します。
コンテンツガイドライン違反で審査が通らない
KDPが提示しているコンテンツガイドラインに違反しているため、審査が通らず出版できないケースがあります。
審査が通らない理由に多い項目は、以下のとおりです。
- web上の記事のコピペ
- メルマガに誘導
- アフィリエイトリンク
自分でブログを運営していて、その内容を書籍化するためにコピペした場合、審査が通らない場合があります。
ブログの内容を書籍化する場合は、アレンジを加えて出版しましょう。
画像引用元:コンテンツガイドライン
また、メルマガ・アフィリエイトサイトへの誘導も禁止されています。
画像引用元:kindleコンテンツの品質ガイド
せっかく時間をかけて原稿を完成したのにもかかわらず、審査が通らず出版できなくなってしまうのは避けたいものです。
出版前に禁止事項に違反していないか必ずチェックしましょう。
表紙のサイズや形式が違うためアップロードできない
KDPが定める「表紙の基準」に合わせないと、アップロードできない場合があります。
【KDPが定める表紙画像の基準】(2024年4月時点)
- ファイル形式:TIFFまたはJPEG
- 推奨サイズ:高さ2560ピクセル、幅1600ピクセル
イラストレーターに依頼するときも、形式やサイズを指定して依頼するとよいでしょう。
詳しくはKDP「表紙の仕様」に記載されています。
表紙は書籍の顔といっても過言ではありません。
読者に手に取ってもらうためには、見やすい表紙イラストを用意しましょう。
kindle自費出版でお悩みの方は「ひさいず出版」にご相談ください
kindle自費出版は、すべて自分で作業することができれば0円で出版できます。
しかし、普段の生活をしながら読者に共感してもらえる書籍を作るのは大変な労力がかかります。
出版はしたいけれど、自分ですべて行うのは自信がない……そんな方は「ひさいず出版」にご相談ください。
お客さまにご納得いただいたうえで、寄り添いながらサポートさせていただきます。
まずはお気軽にお問い合わせください。